HOMETRAVELS > TUNISIA & ITALY >
 

シエナ二日目。とうとう旅の最終日が来てしまった。明日の午前便でローマから東京に帰るので、観光できるのは実質、今日が最後となる。

朝食後、パッキングをすませてホテルをチェックアウト。バッグはフロントに預け、まずはサンジミニャーノへ。昼過ぎまでサンジミニャーノで過ごしたのち、ここシエナに戻ってバッグを受け取ってから最後の目的地に向かう予定だ。



バス停はホテルの真ん前にある。地下の売り場でチケットを買い求めると、ちょうどやってきたサンジミニャーノ行きのバスに乗り込んだ。

トスカーナの平原を順調に走っていたバスであったが、途中、名前もわからない小さな町を経由し、かと思うと今度はポッジボンシとかいう奇妙な名前の町に入っていく。「サンジミニャーノ」という道路案内標識を無視してまったく反対の方向へと走るものだから、もしかして乗るべきバスを間違えたのでは、と一瞬ヒヤリとする。しかし、ポッジボンシを離れると、ようやく「サンジミニャーノ」の標識に従って進み始めたので、ほっと一安心。30分ほどそのまま走り、最後に小高い丘を登って、無事サンジミニャーノに到着。城壁の外にある広場でバスを降りる。青空がことのほかまばゆい。シエナより心なしか日射しが強く感じられる。

歴史の重みを感じさせるサンジョヴァンニ門をくぐる。

町の中心に向かって石畳の通りが延びている。その奥に鎮座するかのように、無骨な石造りの塔が二本そびえ立っている。なるほど、これが塔の町、サンジミニャーノか。しかし、二本だけ? もっとたくさんにょきによき生えている思っていたのだが。

たくさんのお店が軒を連ねているこのメインストリートには、観光客があふれていた。日本人の姿も目につく。この町の人気の高さを物語っている。シエナより規模が小さいだけに、余計に観光客の人口密度が高く見えるのだろうけど。期待と落胆が相拮抗するなか、奥の塔を目指して進んだ。


1 2 3 4 5 6 >> NEXT