後ろに乗せてやった少年と別れたあとも、山々を縫うように続く砂利道を進む。
どのくらい走っただろうか、ようやく目の前に開けた風景が広がり始めた。
一面の田んぼ。緑がまぶしい。
そしてここにも、家路を急ぐ子供たち。
さっきの少年とは反対の方向から笑顔で下校してくる。
この道は、まだまだどこかへと続いているらしい。