雨期の終わりのラオス。
湿った空気、悠久のメコン、泡立つビアラオ。
東南アジアの気体と液体が、体を浮遊させていく。
燃える夕陽。興奮の祭り。たゆたう灯籠。
その熱と光が、心を弛緩させていく。
そう、限りない優しさと懐かしさで、ゆるゆると。
そして、この地のとりこになっていく……。