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疲れを感じたので、いったん宿に戻った。なんだか急に寒気も覚えてきた。ベッドにもぐり込む。ほんの一休みのつもりだったのだけど、次に目が覚めたのはなんと翌朝6時。狐につままれた気分。半日以上も寝ていた計算になる。東京からのフライトは深夜便だったし、マラケシュでは普段の何倍もの距離を歩いたので、疲れがたまっていたのだろう。おかげでサンセットを見損ねたし、ディナーも食べ損ねてしまったが、熟睡で元気が戻ったようだ。

今日は、まずメディナを歩いてみることにした。
メディナの真ん中を貫く目抜き通りには、さまざまな商店がその種類ごとに並んでいる。
通りを進むにつれて、店先に並ぶ商品が、果物から、魚類、衣服、雑貨へと移り変わっていく。
その変化を観察するのがじつに楽しい。同じ楽しみはマラケシュのスークでも味わえるが、マラケシュのほうがより騒々しく、薄暗く、道も狭い。それはそれでスリリングではあるけれど、明るく、道幅も広く、おまけにしつこい物売りもいないここのスークのほうがのんびり楽しめる。哀愁とともに、この開放感とゆるさがエッサウィラの最大の魅力だと感じた。

10/17