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6. バリからジャワへ


昨日はウブドを発ち、海辺のリゾート地サヌールへ。お目当ての「ガゼボコテージ」にチェックインすると、さっそくビーチへ。デッキチェアに寝そべって、音楽を聴いたり、本を読んだり、ひたすらダラダラと過ごした。

その夜、そろそろ寝ようかとベッドにもぐりこんだ矢先、でっかいトッケー(ヤモリ)が壁を横切るのを目撃してしまった。身の丈30センチはあるのではないか。足音も、ペタペタではなく、文字通り「ドタドタ」という感じ。バリのホテルにヤモリがいるのはめずらしくないのだが、この大きさにはさすがにびっくりした。寝ている間に顔の上を這ったりしないだろうな、などと余計な心配をしてしまい、なかなか寝付けなかった。

ヤモリ効果で、翌朝も6時には目が覚めてしまった。まあ、せっかく早起きしたのだからと、朝日を見に海岸に行ってみることにする。晴れていれば、海から昇る太陽が見えるはずだ。

海岸に出てみると、あいにく海の上には雲がかかっていた。ご来光を拝むことはできなかった。しかし、オレンジ色に染まる空と、それを反射して静かに輝く海は、とても神秘的で美しかった。

今日はいよいよジャワ島へ飛ぶ。11:30発の飛行機に乗るため、「ガゼボコテージ」を10時に出発する。フライトチケットは、数日前にウブドの旅行代理店で購入してあった。タクシーで空港に到着し、ガルーダ航空のカウンターでチェックイン。係の女性は日本語を勉強中だそうで、知っている日本語でいろいろ話しかけてくる。「上手ですね」と言うと、顔を真っ赤にして首を横に振った。こういうフレンドリーな会話は日本の空港ではできない。

ジョグジャ行きの飛行機は、予定通りテイクオフ。機内はほぼ満席。欧米人が多く、日本人らしき乗客はほんの数名しか見当たらない。外務省の渡航自粛勧告のせいだろうが、これだけの観光客が訪れるのだからさほど心配する必要はないだろうと自分に言い聞かせた。

記念すべきジョグジャ1日目は、ボロブドゥール史跡公園の敷地内に建つ「マノハラ」ホテルに泊まろうと決めていた。というのも、「ボロブドゥール遺跡から朝日と夕日を絶対に眺めるのだ!」という大きな目的があったからだ。カンボジアのアンコールワットから眺めた美しく神秘的なサンライズを、同じ三大仏教遺跡であるこの地でもう一度味わいたい、そして、アンコールでは見ることができなかったサンセットの美しさを、この地でぜひ体験しておきたかったのだ。料金は少々高いが、遺跡のすぐそばに位置するこのホテルは、その目的にぴったりといえた。とはいえ、日本で部屋を予約してきたわけではなかった。いきなり訪ねていっても空き部屋のひとつくらいはあるだろう。そうは思っていたのだが、いざ空港に降り立ってみるとやはり心配になってきた。ちょうどホテルの予約カウンターが目に入ったので、部屋の空きを確認してみることにした。これが大正解だった。こちらからディスカウントを要求してもいないのに、係の人が「1泊47ドルだけど35ドルに値切ってあげる」と、電話でホテルと交渉してくれた。

うまいこと予約が取れたので、タクシーカウンターでチケットを購入し、ボロブドゥールに直行することにした。料金は46,500ルピア。1時間ほど快適なドライブを楽しみ、ボロブドゥールに到着。遺跡の周囲は公園になっており、駐車場には観光バスが何十台も停まっていた。思っていた以上に観光地化されている様子だ。タクシーの運転手にたずねると、「今日は日曜だから、各地から学生がたくさん見学に来てるんだ」という答え。遠足みたいなものだろうか? ゆっくり見学できそうもないなあ、とちょっとイヤな予感を抱きながらタクシーを降りた。

 
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