レストランやゲストハウスが立ち並ぶ通りは思いのほか観光色が強かった。通りはやがて大きく弧を描くように左に曲がると、南へとまっすぐ続いていた。そのまま歩いていくことにした。次第にのどかな風景へと変わっていく。さらにしばらく進むと、右へ折れる一本の小道を見つけた。その道をたどってみると、ソン川にぶつかった。立派な吊り橋がかかっていた。その向こうには奇妙な形をした山が並んでいる。岸に近づくと、男たちが洗濯と水浴びをしていた。
ビエンチャンを流れるメコン、ルアンパバーンのコールドリバーGHのそばを流れるカーン、そして目の前を流れるソン。ラオスでは、町と川が切っても切り離せない一体の映像として心に飛び込んできて、スクリーンに焼きつけられる。川のそばに町ができる。どこの国でも当たり前といえば当たり前なのだが、とりわけラオスではそうしたイメージを強く受ける。それはきっと、そこに暮らす人の笑顔、そこに投げかけられる素敵な夕日、そしてそこで飲む極上のビアラオが強力な接着剤となって川と町を結びつけているからに違いない。 |
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