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再び城門を通り抜けて、村の中へ。犬くんとお別れして、反対側の南端へ向かう。
廃墟となっている城跡に登り、日の入りを待った。あいにくの曇り空。
西空低く、雲間から、ほんの一瞬、オレンジの夕陽が丘に射し込んだ。
それが過ぎると、不気味なほどの沈黙に包まれはじめた。
上空を飛ぶ鳥のさえずり。
吹き抜ける風のざわめき。
それらがすべて止んだそのとき、あの音がかすかに聞こえたような気がした。
夜のとばりが下りようとしていた。
Monsaraz: 11/18