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アンダルシア最後の夜はやっぱりフラメンコ鑑賞で飾りたい。老舗のタブラオ、ロス・ガリョスへと向かった。
チケットは街歩きの途中で買っておいたものの、人気が高いと聞いていたので、早めに行くことにした。それが功を奏したのか、最前列のシートに通された。
9時開演。全体的に、グラナダのタブラオで見たフラメンコより洗練されていると感じた。ほとばしるような男性の踊りも迫力があったが、張りつめた弦のような緊迫感あふれる女性の舞いには、ある種の凄みすら感じ、すっかり魅了されてしまった。
圧倒されっぱなしのショーが終わったのは10時半。興奮冷めやらぬ帰り道、一軒のレストランに入った。通りに面したテーブルで、夜風に当たりながらパエリアを食べる。
レストランを出る。ライトアップされているヒラルダの塔を見上げた。たった半日しか街歩きに当てられず、見逃してしまった場所もたくさんあるけれど、アンダルシア最後の夜をフラメンコで締めることができたし、まあ悪くはない。いつの日か、またここには来るだろう。
明日は、いよいよマドリッド。旅のフィナーレを迎える地。これまでの旅で一番気をつけなければならない油断大敵の街でもある。最後の最後でトラブルに巻き込まれないよう、気持ちを引き締め直さなければ。 |