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■ モロッコ＆アンダルシア

プロローグ ― アムステルダム

王宮を外から見学した僕は、西に向かって歩き出した。運河沿いをブラブラ散策し、時間があったらアンネフランクの家を見学しようと考えていた。

街を歩ていて目立つのが、川や橋の手すりに立てかけられている自転車。揃いもそろってオンボロなのに、がっちりとワイヤーで手すりにくくりつけられているところが滑稽というか、面白い。でも、その姿が背後の運河や街並みとしっかりマッチしているのだ。東京では決してみられない落ち着いた風景に、ちょっぴりうらやましさを覚えた。