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チュニスのメディナに向かったのは、1週間前に登ったテラスで、もう一度カラフルなタイル装飾を眺めたかったからだった。今度こそ、曇り空ではなく晴天下で。

見覚えのある土産物屋にたどり着くと、テラスに登った。空は快晴だ。しかし、喜びはすぐに失望に変わった。太陽の位置が悪く、タイルが影に隠れてしまっているではないか。午後遅い時間帯に来ないとだめなのだ。今頃気がつくとは。こうなったらもうメディナに用はない。足早にメディナを脱出すると、ルアージュステーションに向かった。

バブ・サドゥーン駅でメトロを降り、北ステーションへ。テブルスークまでの交通手段はバスしかないと聞いていたが、運良くルアージュが見つかり、12時半に出発できた。メディナに寄ったせいで予定より遅れ気味だが、真っ暗になる前にはチュニスに帰ってこられるだろう。これまでの移動経験からそんな根拠のない確信を抱いていた。

ルアージュは午後2時にテブルスークに到着。丘の上の何もない集落だった。ここが終点ではないらしく、僕を降ろすとルアージュは走り去っていった。降り際にドライバーから聞いた指示に従って、近くに停車していたタクシーに乗り換え、遺跡に向かった。
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