最後に、クサール・ウレド・スルタンに向かった。しかし、途中でハプニング。オンボロ車の前輪がパンクしたのだ。出発前に抱いた不安が的中してしまった。しかも、ジャッキがないので通りがかりの車を呼び止めて借りるというベタな展開。とはいえ、目的地はあとひとつだけ。急ぐ必要もないので
交換が終わるまで焦らず待つことに。
30分ほどで交換作業は終わり、無事ウレド・スルタンに到着。最も保存状態のいいクサールと言われているとおり、2〜4段からなる独特の形状はしごく立派なものだった。試しに最上段まで上ってみたが、階段は狭いうえに手すりもなく、かなりスリリングな体験だった。
これで行くところはすべて回った。集落とクサール、あわせて四箇所訪れたが、最も印象に残ったのは、廃墟のような無人のドゥイレットから見渡した荒野だった。 |