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目が覚めて時計を見ると、午後3時だった。
日本では3時といえば夕方前っていう感覚だが、ここではまだシエスタの時間帯。日暮れまでたっぷり時間が残っている。
オスタルを出ると、ゴメレス坂を下った。突き当たりのヌエバ広場には、カフェが何軒か並んでいた。その一軒に入ると、サンドイッチとコーラを注文。軽くランチを済ませると、グラナダの街中から観光を開始することにした。まずは、王室礼拝堂を見学。続いて、お土産屋を冷やかしながら近くの路地を散歩した。 |
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新市街にはとりたてて興味を引くものもなかったので、少し早いが、旧市街のアルバイシンに向かうことにした。アルハンブラと並んで、グラナダで最も訪れるのを楽しみにしていた地区だ。狭い路地、白い家並み、その間から顔をのぞかせるアルハンブラ……多くの人が漠然と抱いているアンダルシアのイメージをそのまま体現している地区といえるかもしれない。
そのアルバイシンは、いま自分がいる新市街を挟んで、アルハンブラ宮殿の向かいの丘に広がっている。さきほどランチを取ったヌエバ広場から階段を上っていくことにした。階段沿いには、土産物屋やレストランが続いていた。モロッコ料理の店もちらほらあり、懐かしさがこみ上げてきた。
さらに階段を上る。いつしか、観光客向けの店は姿を消し、静かな住宅街に入り込んだ。 |
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白壁が続く石畳の坂道。
空の中へと吸い込まれていくようだ。 |
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なにげない路地にどうしようもなく
惹かれてしまうのはなぜだろう。 |
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サン・ミゲル・バホという名の教会に到着。教会の前はちょっとした広場となっている。足を休めるのにちょうどよい。ここで水分を補給して、再び歩き出した。 |
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