彼の地への旅＞07　ラグーサ

あちこちさまよっていると、突然、椰子の木が並ぶ広場に出た。
整然と延びる道と立ち並ぶ建物。シチリアというより、スペインや中南米を思わせる街並み。
あっけにとられた。いままでさまよっていたイスラム的な迷宮空間が幻のようだ。
ラグーザは、17世紀の大地震で壊滅的な損害を被り、のちにバロック様式の町として復活したと聞いていたが、計画的に設計されたかのようなこの広場を目の前にして、初めてそのことに納得がいった。

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