部屋も確保したし、一息入れたし、そろそろ街に繰り出そう。青空が広がっているので、思い切ってシディ・ブ・サイドに行ってみようとも思ったが、疲れを考えて、今日は街の様子をざっとつかむにとどめることにした。
ホテルに面する通りを100メートルほど北上すると、街を東西に貫くハビブ・ブルキバ通りに出た。街路樹が整然と並ぶ小洒落た通りだ。両側にはカフェが軒を連ね、屋外のテーブルでは地元の男たちや観光客が談笑している。そのすぐ脇を、ノースリーブの女性が颯爽と歩いていく。その横の車道を、ときおり市電が走っていく。建物はヨーロッパ風味、しかし歩いているのはほとんどアラブ人という、不思議な光景。
街の様子を観察しながらしばらく西に進むと、正面に大きな門が見えてきた。地図を見たところ、ここが旧市街の入り口らしかった。周囲はちょっとした広場になっているのだが、えらく閑散としている。日曜日だからか。
門をくぐり、正面の狭い道に入ってみる。そのまま奥へと進む。両側には土産物屋がポツポツと。残りの店はすべて閉まっている。どうやら、チュニスでは日曜が休業日らしい。活気が見られないのは寂しいが、そのぶん、気ままに歩き回れそうだ。 |