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モンレアーレからは、コンカ・ドーロに広がるパレルモの市街を一望のもとに見渡せた。
素晴らしい眺めだ。素晴らしいのだけど、パレルモには日が当たっているのに、ここだけ影になっているのはどうしてだろう。非常に悔しいというか、納得がいかない。おまけに、景観を邪魔するように、カップルが等間隔で並んでいるし。ここは鴨川か。
帰りのバスの中で、急に鼻水が出てきて止まらなくなった。風邪の兆候だ。ますます悲しくなる。宿に戻ると、ベッドに倒れ込んだ。1時間後、目が覚めると、外は雨。雷鳴まで聞こえるではないか。ため息をつくしかない。
9月中旬といえば、日本では季節の変わり目。パレルモもそんな季節なのだろうか。天気のせいで気分もすぐれず、体調まで悪くなってしまった。もっとも、体調が悪くなったのは、チュニジアから蓄積されてきた疲れがどっと出たせいだろう。とにかく、明日はよくなって欲しい。天気も、体調も。
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