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近くのバールで一休みしたあと、ヴィットリオ・エマヌエーレ通りを今度は西へ、つまり山側へと進む。さっき見学したカテドラーレを右手にやり過ごし、なおも数分歩くと、左手に大きな建物が見えてきた。ノルマン王宮らしい。もともとはアラブの城塞であったものを、ノルマン王朝が宮殿として改築したもの。
外観は煌びやかさのかけらも感じられず、剛健そのものなのだけど、内部に入ると、まずはその中庭に圧倒される。三層の回廊は、イスラムの香りに満ちている。
王宮内のいちばんの見所は、12世紀に完成したパラティーナ礼拝堂。ここでは、ビザンチン文化とイスラム文化の融合の粋を見ることができる。金箔入りのガラスモザイクの美しさには圧倒されるし、祭壇に施されたコズマーティ様式の光り輝くモザイクも精巧だ。
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