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文明の十字路を渡る旅。それは、カルタゴを起点に、トラーパニ、セリヌンテ、アグリジェント、シラクーザと、古代カルタゴの足どりをたどる旅でもあった。また、ドゥッガ、エルジェム、セジェスタ、セリヌンテ、アグリジェント、シラクーザ、タオルミーナと、ギリシャ/ローマ時代の神殿や劇場を巡る旅でもあった。さらには、パレルモからタオルミーナへと半時計回りに旅したゲーテの軌跡をたどる旅でもあった。

さまざまなテーマで進んでいった旅だったけれど、その背景を一貫して彩り、この旅に統一感を与えてくれたのが、「ブルー」 であった。チュニジアンブルーのドアから入り、グランブルーの海へと抜けるまで、チュニジアとシチリアを駆け抜けた旅は、「ブルー」を感じる旅でもあったと、いま強く感じていた。

空港に向かう時間となった。数時間後には、もうローマだ。しかし、本当の旅の終わりまで、まだ二日だけ時間が残っている。

残された二日間、どこに行くかは、まだ決めていなかった。旅の最後の楽しみとして、わざと未定のままにしておいたのだった。ローマのテルミニ駅に到着するまでには、どこに向かうのか、おそらく決まっているはずだ。
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