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しばらく休んだ僕は、再び行動開始。
今度は脇道も歩いてみることにした。
ケビーラとセギーラという2本の表通りが商業路だとすれば、そこから無数に延びる脇道は生活路といった印象だ。玄関先でおばさん達がおしゃべりしていたり、広場で子供達が遊んでいたり。
こうした日常生活を感じ取れるのは楽しいのだが、異邦人が気安く生活路を奥へと入り込んでいくのはとても勇気が要る。薄暗くて入り組んでいる路地はきわめて私的な雰囲気に満ちている。神経を使う必要がある。この先はどうなっているのだろう、などと好奇心をあらわに足を踏み入れたにもかかわらず、途中で引き返してしまうこともしばしばだった。 |