 |
砂漠から昇る朝陽。
昨夕のリベンジを果たし、気分も爽快。
周囲を見渡してみる。朝陽そのものもさることながら、その強烈な光を一身に浴びている砂漠の、そのオレンジ色のパワーはとにかく圧倒的だった。
出発の時間が来るまで、飽きずに眺めていた。
ラクダに乗って、出発。
その背に揺られながら、砂丘を覆っている朝の空を驚きを持って見つめていた。この空の色。これまでに見たこともない色合い。水色を、限りなく深く、甘くしたような色。日本では決して見ることができない空の色。その下に広がる砂漠はピュアなオレンジ。混じり気のない色で構成される世界。その幻想世界で、確かに僕は一夜を明かしたのだ。
いまだにそれが信じられないまま、一夜の夢は終わりを告げようとしていた。
|